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クラミジアは、日本国内に100万人以上の感染患者がいるとされる最も一般的な性病であり、女性の患者の80%と男性の患者の50%が無症候性なので発症に気付かず感染を拡大させている性病です。そのため、自覚症状の少ない女性の方が男性よりも重症化することが多く、性別で症状が大きく異なります。この性感染症は、感染患者とのオーラルセックスなどの性的接触による感染確率が50%とされる一方で、予防対策はコンドームの着用が最も効果的とされる性病です。

クラミジアの主な症状

クラミジアは、感染後3日間?21日間程度の潜伏期間を経て発症しますが、発症後の自覚症状の発症確率が非常に低く軽症であることから発症に気付かない感染患者が大半を占めている性病です。しかし、男性の場合には感染患者の約50%に自覚症状があることから比較的早期発見早期治療で短期間で治癒していますが、女性の場合は自覚症状が乏しいことから適切な治療を受けていないだけでなく合併症によっては病状が重症化しても発症に気付かないことが多い性病です。そのため、性別の違いで大きく症状が異なります。

男性は、性的接触で外部生殖器官に付着した病原細菌が尿道で繁殖する事で尿道炎を発症し、透明~乳白色の非粘着性の膿の排出や耐え難い排尿痛などを発症します。クラミジア菌由来の尿道炎は、自覚症状が少ない無症候性で発症することが少なくなく放置されることがあり、放置されると病原細菌が上行して前立腺炎や精巣上体炎を引き起こします。前立腺炎は、今までに経験したことがない高熱や鋭い疼痛の下腹部痛などが見られますが、膀胱の直下に位置することから炎症が膀胱や尿道を圧迫し尿意切迫や排尿困難を引き起こすこともある合併症です。精巣上体炎は、陰嚢と呼ばれる睾丸が腫れ上がり38℃を超える高熱を発し、睾丸だけでなく鼠径リンパ節を腫れさせ歩行困難を引き起こすこともあります。精巣上体炎は、精巣自体にも炎症を引き起こし、男性型不妊症を引き起こす合併症です。

女性は、性的接触で外部性器や膣内で病原細菌が繁殖することで膣炎や子宮頸管炎を発症しおりものの増加やおりものの変色、不正出血などの変化が現れますが、軽症かつ月経不順の特徴と似ていることから適切な治療を受けることなく放置してしまう女性が多くいます。この性感染症は、放置すると卵管炎や卵巣炎を発症するだけでなく腹膜炎や肝周囲炎などの合併症を発症させるリスクのある性病です。卵管炎は、直径1mmで長さ10cmの細管ですが、痛感神経の乏しい器官なので重症化しない限り発症に気づくことができません。そのため、病原細菌が卵管を移動して卵巣で炎症を発生させますが、卵巣も痛感神経の乏しい器官なので病状が進行しても発症に気付けず腹膜炎や肝周囲炎を発症します。腹膜炎や肝周囲炎は、肝皮膜や肝臓の周囲の臓器まで感染してしまい、38℃を超える高熱や痛みの強い右季肋部痛などを発症します。

感染の原因とは?

病原のクラミジア・トラコマティスは、1回の性的接触の感染リスクが30%?50%とされる感染力が非常に強い細菌ですが、人間の身体から離れてしまうと生存できない非常に弱い細菌です。この病原細菌は、人間の体内や細胞に比べて乾燥している自然環境で生存する能力を要する空気感染や飛沫感染、間接的接触感染による罹患はないものの、特定の条件下では間接的な接触でも発症することがあります。クラミジアは、妊婦検査において正常な妊婦の3%?5%が病原細菌の保有者とされ、流産や死産のリスクが高くなるだけでなく母子感染を起こすこともある性感染症です。

性的接触は、病原細菌が無数に生存している患者の患部や粘膜及び体液に直接接触する性的接触であり、最も多くの感染患者を生み出している感染経路です。現在では、セックスの多様化に伴ってオーラルセックスによる20代前半の女性の感染患者が急増しており、性器だけでなく口唇部や咽頭部も患部となっているのでキスでも発症することがあります。性的接触は、病原細菌が男性の尿道や膣などに侵入するとともに粘膜組織で繁殖することが原因で発症し、適切な処置が遅れると尿道炎や子宮頸管炎など様々な合併症を誘発します。

クラミジアの病原細菌は、乾燥した環境では長く生存することができない細菌であり、ドアの取っ手や照明のスイッチなどに触れる間接的な接触で罹患することはありません。この病原細菌は、生存に適した温度かつ湿度が高い人間の体内環境と類似する浴室やプールでは長く生存することが可能となり、間接的な接触でも発症します。また、水分を適度に含有いているタオルは病原細菌が生存可能なので家族でも患者との使い回しは危険です。

クラミジアは、女性患者の約80%が無症候性なので14回の妊婦健康診査によって罹患に気づく妊婦が多く、稀に免疫力の低下している妊娠中に罹患してしまい母子感染を引き起こしまう性感染症です。母子感染には、経路と時期によって胎内と産道及び母乳の3種類に分類され、流産や早産の原因になるだけでなく新生児に肺炎や結膜炎を発症させることがあります。そのため、妊娠を予定している女性はパートナーとともに定期的に検査を受ける必要があり、罹患した場合には出産までの完治を目指します。

感染しないための対策方法とは

クラミジアは、日本国内に100万人以上の感染患者がいると推測されている性感染症であり、20代前半の若い女性の患者が急増していることから20代?40代の男性の患者も増加傾向にあります。厚生労働省の予防対策では、男性が装着する避妊具コンドームの着用を推奨するだけでなく、感染が疑われるセックスパートナーとの性的接触を避けるべきとしています。特に経口避妊薬ピルの常用者のコンドームの使用率が非常に低く、また経口避妊薬ピルの常用者や過去に性感染症に罹患したことがある人は病原細菌に対する免疫力が低いため危険です。

コンドームは、男性が患者の場合には陰茎や精液など病原細菌が生存している患部に接触しないので効果的ですが、女性が患者の場合には予防対策の効果がなくただの避妊具です。膣用のコンドームは、潤滑油が塗られた小さなビニール袋を膣の中に装着しますが、一般的なコンドームのように精液や膣分泌液との接触を完全に遮断できていないだけでなく口腔性交には予防効果を発揮できません。現在では、オーラルセックスプレイ専用コンドームと男性用コンドームの併用が最も効果的な予防対策とされ、オーラルセックスプレイ専用コンドームは、歯医者の治療用に開発されたフィルムシートであり、厚さが0.2mm前後と非常に薄いにもかかわらず伸びがよく丈夫です。このフィルムシートは、0.2mm前後非常に薄いので温もりも感じられ、ラテックス特有の嫌なゴムの匂いの代わりに甘く良い匂いがするので違和感なく使用できるので利用する人が増加しています。

クラミジアは、自覚症状が乏しいので発症に気付かず性的接触を重ね感染を拡大しているとされ、不特定多数の異性とセックスを繰り返す人だけでなく3カ月以内に新しいセックスパートナーができた人や1年以内に2人以上のセックスパートナーがいる人の感染確率が高くなっています。そのため、特定のセックスパートナーとのみ性的接触を行う予防策が最も有効とされ、特定のセックスパートナーと性的接触を行う前に2人揃って検査を受診し、その後も2人揃って定期的に検査を受けることが必要不可欠です。クラミジアは、死に至るリスクが比較的低い性感染症ですが、流産や不妊症の原因になるので予防対策と定期検査は欠かせません。

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